正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ストレスと鍼灸治療

     - 鍼灸治療

四月を迎え新しい生活をスタートされる方々が増える季節となりました。生活環境が変化すると心や体が緊張し、ご自身でも気づかないうちにストレスをためてしまうことがあります。嫌なことや,つらいことだけがストレスではなく希望や喜びの感情もストレスとなります。

ストレスケアは「今」自分のストレスが何かを知ることから始まります。ホームズ・ラエのストレス表(別途参照)は様々なストレスを数値化したものです。過去一年間の数値の合計が三〇〇に近づくと「うつ」や「心臓疾患」をおこす可能性が高まるといわれています。

ストレスの解消法には①運動②休息③規則正しい生活④バランスの良い食生活⑤娯楽⑥創作などがあります。私が永くかかわってきたヨガは①、②、③、④をカバーできるストレスに対応するのにとても優れたエクササイズです。しかし、ヨガの指導をさせて頂く中でヨガに通う気力もないほど疲れ果てているかたもたくさんお見受けしました。

鍼灸治療というといわゆる肩こり、腰痛などの運動器疾患が対象であろうと思われる方が多いのですがストレスにも大変効果があります。鍼灸治療は自律神経系に作用し体の緊張を緩めリラックス効果があり、免疫系にも作用し白血球数が増加し免疫力のアップにも役立ちます。灸治療に使うモグサの原料であるヨモギはシネオールという成分が含まれています。シネオールには鎮静作用があります。八Fのヨガスタジオにこられる若い方が隣接する鍼灸院から漂うお灸の匂いを「なんかこの匂い なごむよね~」と言ってくださるのを聴きますとなるほど・・・と思っております。鍼灸治療はストレスに対応できるココロとカラダをつくるお手伝いも可能なのです。

ホームズ・ラエのストレス表(抜粋)

配偶者の死 一〇〇
離婚 七三
夫婦別居 六五
近親者の死・大けが 六三
本人のけが・病気 五三
結婚 五〇
仕事をクビになる 四七
退職 四五
妊娠 四〇
転職・再就職 三九
一五〇万円以上の借金 三一
子供が家を出る 二九
入学・卒業 二六
転居・転校 二〇
睡眠習慣の変化 一六
食生活の変化 一六
軽い法律違反 一一

 


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」256号(2007年4月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。