夏の疲れ
- 鍼灸治療
今年の夏は全国的に猛暑と言われ、連日テレビや新聞で熱中症や夏バテ防止の情報が飛びかっていましたね。
例年はカラリと涼しい北海道でさえ、ジメッと暑い日が多かったように思います。
8月18日付の朝日新聞の記事によると「高温多湿な日や、冷房で急な温度変化を感じることが続くと、
脳の視床下部にある体温調節中枢が疲れてきて、その疲れが同じ視床下部にある、
自律神経やホルモン調節機能に影響を及ぼす」ということです。
この自律神経には食欲や睡眠、消化器、運動機能などをつかさどるものがあるため、
食べられない、眠れない、胃腸の調子が悪い、
体がだるくて動けないなど、さまざまな症状があらわれてくるのです。
これらの不調を抱え込んだまま季節の変わり目(秋への入り口)に突入してしまうと、
更に大きな不調を招きかねません。
東洋医学でも「外因」といって、病気の原因のひとつとして気候の変化が考えられています。
春・夏は「生・長」の季節で体の動きは活発です。
エネルギーを外向きに発散し、汗をたくさん出して体の中のものを入れ替える時期です。
秋・冬は「収・蔵」の季節と言い、皮膚からの出入りは少なく、内側を充実させていこうとする時期です。
その中間となるこの移行期はいろいろなものが変調をきたすときでもあります。
更に今年のように猛暑で疲れすぎていたり、冷房や冷たい飲食物で
本来出すべき汗や老廃物が出し切れていないと体のリズムが崩れてしまっているので、
秋を迎えるためには少しケアが必要になると思います。
少しずつ涼しくなり食欲がわいてきたからといって張り切って大食いせず、
弱った胃腸をいたわるように消化のよいものをバランスよく摂りましょう。
また、夜はゆったりお風呂に浸かり少し早く床に入ってしまいましょう。
休みの日にまとめて朝寝をするのではなく、毎日30分でも良いから早めに就寝し、
朝はたっぷり朝日を浴びて体の中の「自然」を取り戻していくことで、
夏の間にため込んだ疲れを少しずつ取り去っていくと良いと思います。
蓄積された不調が間をおいて、気の勢いが変わる春先に
花粉症などのあらたな不調として表面に表れてくることがあります。
その予防の意味もこめて、この時期を大切に過ごされることをおすすめ致します。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」297号(2010年9月6日発行)に掲載された記事です。
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著者 ●鍼灸師 |
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