節分には何をまきましたか?
- 鍼灸治療
「節分」は四季をわける節目で、立春・立夏・立秋・立冬の各前日にあります。中でも大寒の最終日である立春は、厳しい冬が明けて草木が芽吹く1年の始まりとして重視されたことから立春前日がいわゆる「節分」として定着したといわれます。
東洋医学の基本でもある「陰陽五行説」は、万物を「陰」「陽」に分け、「木・火・土・金・水」の5つの要素によって森羅万象が成立していると考えます。冬から春に向かう節分は、ちょうど陰から陽に移る節目です。季節の変わり目には厄災や病が起こりやすいと考えられています。陰陽五行説では、豆や鬼、疫病は「金」にあたり、「火」は「金」に勝つので、豆を火で炒ることで、鬼や病に打ち勝つという意味があります。つまり、炒り豆は「悪鬼退散・疫病退散」の象徴なのです。
豆まきの由来は、平安時代に京都の鞍馬山の鬼が都を荒らしにきた際、毘沙門天のお告げによって、炒り大豆を鬼の目に投げつけたところ、鬼を退治できたという逸話がもとになっているという説があります。鬼の魔の目=「魔目(まめ)」に豆を投げることは、魔を滅する=「魔滅(まめ)」に通じ、豆を炒ることは「魔を射る」につながると考えられていたのです。
近年、北海道や東北、北陸などでは「殻つき落花生」をまくようになってきているようです。全国落花生協会の資料によりますと昭和30年〜40年代頃から落花生をまくようになってきているとのことです。2014年に全国落花生協会が東京で行ったイベントで節分に何をまきますか?というアンケート調査をしたところ、21%のかたが節分に落花生をまいているとの結果だったそうです。
落花生で鬼退治ができるか否かは〝神のみぞ知る〟ですね!
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」350号(2015年2月5日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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