正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

ヨガライフスクールインサッポロ 機関紙「未来」ウェブ

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健康を保つ3つのポイント

コロナウイルス対策で「密閉・密集・密接」を避け、
不要不急の外出を避けるということが感染予防の大原則となっています。とても大切なことです。
ですが、おうちに閉じこもっていると、「からだ」も「こころ」もくたびれてしまいます。
いつまでこんな生活が続くのか不安が増します。そうすると、ぎすぎすした行動が増えて、性格も悪くなりそうです。
そんな状況から抜け出すのはなかなか難しいものですが、少しだけもがいてみませんか。

リハビリテーションの専門家の中でも、生活を整える視点でアプローチする「作業療法士」という職業があります。
作業療法士が進めている健康を保つ3つのポイントが次のことです。
孤立を防ぐこと、生活のリズムを保つこと、そして、運動や好きな活動に取り組むことです。
一人暮らしの増えている最近、「孤立を防ぐ」は、実はなかなか難しいです。
外出制限のある時、一人で不安を抱えずに、不安を話すことが必要です。直接顔を合わせなくても、
電話やメール、SNS等でもかまいません。社会的距離を保って、心の距離を近くする努力が必要です。
「生活のリズムを保つ」ためには、同じ時間に寝ることや起きること、太陽にあたること、
食事をとること、運動することがあります。
家にいるからと同じ服装でいるよりは、着替えて活動を開始する方が、気分転換にもなります。
太陽にあたることは、抑うつ的な気分から抜け出すことを後押ししてくれます。免疫機能も高まります。
「運動や好きな活動に取り組むこと」は、こんな時には遠慮しがちになりやすいです。
ですが、私たちの生活に彩を与え、魅力的にしてくれるものです。

こんな時だからこそ、いつも大切にしていることを続け、いつもはできないことをやってみる機会になるのだと思います。
自分がどんな状態になっているのか誰かと電話し、こんなことを始めたよと報告し、ゆっくり休む。
これは、自分にとっても周りの人にとっても、大切なことです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」413号(2020年5月7日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
北海道大学 大学院保健科学研究院 生活機能学分野 教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。