心 折れないために
もう少し、あと少しと言いながらも、なかなか終わりの見えないコロナ禍。
嫌気がさしたり、不安になってしまったり。
生活がじわじわ蝕まれている、そんな気持ちになっているかもしれません。
その一方で、この騒ぎに動ずることなく、うまく適応して新しいことを始めている人もいます。
この差はどこからくるのでしょうか。
うまく適応できる能力を「レジリエンス」といいます。
もともとの意味は、復元力や回復力、弾力です。
心理学や精神医学では「自発的治癒力」として、注目しています。
ストレスの多い社会の中で、目標に向かってすすもうとするほど、多くの困難な状況にぶつかります。
けれど、レジリエンスによって、困難な状況を克服し、適応していくことが期待できます。
もちろん、レジリエンスの力を一朝一夕で高めることはできません。
どんなことなのか知っておくことは、ためになるはず。
レジリエンスの研究からは、レジリエンスの高い人には、いくつかの特徴があることがわかっています。
ひとつ目は、感情をコントロールできること。目の前の状況に一喜一憂しないということです。
自分の感情に振り回されずにいると、物事の本質と向き合うことができるようです。
2つ目は、自分の力を適切に評価できることです。
過小評価せずに、最初から自分には「無理」と決めつけず、いつかできるだろうという思考は、
様々な困難を前向きにとらえ、不安を蹴散らす強みになります。
3つ目は挑戦する姿勢です。困難にぶつかり、失敗を繰り返しても、
「少しでも成長している」と思うことが大切です。常に、挑戦していく姿勢を作ってみることです。
そのためには、様々な物事や人に興味や関心を持つことです。
これまでとは違うこと、変わったことや新しいことを拒否するのではなく、一旦は受け入れてみる。
そうすると、将来の可能性が出てくるからです。
いろんなものを受け入れるために、人とのつながりを深めることにもなるようです。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」426号(2021年6月5日発行)に掲載された記事です。
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