正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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がん、癌、ガン

がんは生活習慣病のひとつです。日本での死因のトップとなったのが、一九八一年のこと。以来、死因トップをひた走っている感じです。日本人の場合は、三人に一人はがんで死ぬ時代です。年齢別に見ますと、男性の六十歳から七五歳、女性では五十歳から七十歳には、二人に一人はがんで死亡ということになります。

部位別にみますと、男性は肺、女性は大腸が一番です。ただ、肺がんと大腸がんはどちらにも増え、胃がんは減っています。五年後の生存率では、かつては低かった前立腺がんが九八%に改善されています。子宮がんも膀胱がんも八〇%をこえた生存率です。

最も低いのは膵臓がんで、二〇%以下が続いています。低い生存率は、早期発見が難しいためです。胃がんも大腸がん、乳がんも早期の場合は、高い生存率です。健康診断を毎年受けることが大切です。毎年ご自分のお誕生日に、人間ドックを受けることをおすすめします。

私たちが自分で気を付けることを探してみますと、食習慣や喫煙など、生活を見直すことががん予防につながるようです。がんに及ぼす喫煙の影響を見ますと、男性では全てのがんの三〇%、肺がんの七〇%、胃がんの三〇%、大腸がんの二〇%が減少すると推計されています。なので、がん予防としては、たばこの煙をすわないことが、大切になってきます。健康増進法による受動喫煙防止対策として、禁煙の場所が広がっていますが、何年か後には効果が現れるのかもしれません。喫煙者にとっては、厳しい時代です。禁煙をすすめられても、ストレス解消を理由に意地になっている人もいるかもしれませんが、良い機会かもしれません。

がんの治療には、手術、薬、放射線治療をそれぞれ単独に行う場合と、組み合わせていく方法があります。治療技術、特に手術の技術は進歩しています。信頼できる医師とともに強い意志が持てると、昔のように怖ろしい病気ではなくなったようです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」255号(2007年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。