正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

ヨガライフスクールインサッポロ 機関紙「未来」ウェブ

*

夏、ナツ、夏

今年も暑い日が続いています。酷暑、極暑、激暑、厳暑、炎暑、大暑、残暑、猛暑。暑さを表現する言葉はたくさんあるのに驚きです。今年の夏はいつもより暑い、という思いが言葉を増やしていったのかもしれません。

しかし、とにかく暑い。夏休みを楽しむどころか、高温に注意する必要となり、不要不急の場合には外出を控える羽目に陥ります。熱中症対策はできていますか。また、室内と室外の温度差にも体調を崩しやすくなりますので、涼しいところの対策も大切です。

もうご存じとは思いますが、熱中症の簡単な予防策です。まずは、水分補給です。水分補給は熱中症を予防する最も重要な一つです。意識して、たっぷり水を飲むようにしましょう。

カフェインやアルコールを含む飲み物は、利尿作用があるために、脱水症状を引き起こす可能性がありますので、要注意です。同時に塩分の補給も必要です。スポーツドリンクや栄養ドリンクによって、ミネラルが補給されます。

暑い時の服装は、ゆったりとした薄手の服を着ることです。帽子や日傘で日差しを遮ることもお忘れなく。そして、外へ出かけた時には、こまめに休憩を取りましょう。日陰で過ごしたり、冷房の効いた室内で体を冷やしたりすることで、熱中症になる可能性を減らします。

暑いと食欲が落ち、さっぱりしたものばかり食べていると、ビタミン不足になりがちです。時にビタミンB、Cは疲労回復の栄養素となりますので、積極的に摂取する必要があります。消化しやすいように、よく噛むと良いようです。

睡眠不足も体を弱らせます。夜に睡眠を十分確保できないと思う時は、20分程度で良いのでお昼寝がおすすめです。

そして、体力がないと感じている場合こそ、涼しいところで軽い運動をすると良いです。ラジオ体操やストレッチで十分です。無理をせず、少しずつ。

この夏の暑さはもう少し続くようです。どうぞ、無事に乗り越えますように。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」464号(2024年8月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。