正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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一年の終わりに…。

     - 鍼灸治療

年末年始にかけて忘・新年会の多いこの時期になると、
毎年「飲みすぎ食べすぎに注意しましょう。」というフレーズがあちらこちらで聞かれるようになります。
「またその話しか…。」と思われるでしょうが、
ここではあえて「おおいに楽しい酒宴を満喫しましょう」とお伝えしたいと思います。
有名な貝原益軒著「養生訓」の中でも
“酒は天から与えられた美禄である。ほどよく飲めば陽気を助け、血気をやわらげて食物の消化をよくし、
心配ごとをとり去り、興を生じてたいそう利益になる”とあります。
楽しいお酒はストレス解消や疲労回復に役立つことと思います。ただ貝原益軒はこうも言っています。
“ところが多く飲むと天からの美禄もかえって身をほろぼす”と。

特に私たち日本人はお酒にはあまり強くない民族であるようです。
アルコールが体内に入ったあと頭痛や吐き気などを引き起こす物質を分解する酵素を
アルデヒド脱水素酵素といいますが、その働きが弱い「低活性型」と呼ばれる人が日本人の40%を占めるそうです。
また全く働かない「非活性型」の方は4%おり、日本人の半数近くがお酒に弱いといえるのです。
それでは残りの56%の人はお酒に強いといえるでしょうか。
日頃ストレスをため込み疲れきった私たち日本人の内臓では
大量のアルコールを分解することはとても難しいことではないでしょうか。
まして空腹の胃に急激にお酒を入れると、あっというまにアルコールが吸収され
酔いが全身に回ってしまい不快な二日酔いも引き起こしてしまいます。
また、空腹だと胃壁を守るものがないため胃の粘膜が直接痛めつけられてしまいます。
そこでお酒をお飲みになるときは、たんぱく質やビタミン・ミネラル・食物繊維などを豊富に含んだお料理を
一緒に食べられることをおすすめいたします。
同じ理由でお酒の前後にFE酵素をお飲みになることは
お酒の「害」を「美禄」に変えるひとつの方法ではないかと思います。

今年も皆様には大変お世話になり、ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。
※美禄…手厚い俸禄(広辞苑より)


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」300号(2010年12月6日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。