寝違え
- 鍼灸治療
朝、目が覚めたとき痛みで首が後ろに倒せなかったり、左右に倒せなかったりする事があります。
いわゆる「寝違え」と言われている症状です。体に何が起こって痛みが出ているかについてはいろいろな意見がありますが画像検査でとらえられるような変化がないのが一般的です。頚椎椎間関節の靭帯や関節包に炎症を起こしているのが主な原因です。寝違えを誘発する要因として次の4つが考えられます。
- 前日などにいつもはしない過度なスポーツをした
- 上肢の使い過ぎ
- 同じ睡眠姿勢の持続(飲酒後の睡眠や疲れ果てての睡眠は寝返りが少なくなる)
- 長時間のパソコン作業や事務作業(長時間に及ぶと頭を一定位置に保持するため頚部の筋肉に負担を生じる)
寝違えは自然と治ることがほとんどです。痛みが強い場合や首が動かせないような時は整形外科で消炎鎮痛剤や湿布など処方してもらうのも良いでしょう。
せっかくですから簡単なツボ療法もお知らせしましょう。
寝違えのツボは」首のまわりだけではありません。寝違えて痛みのある部位を刺激するのは少し不安ですね。東洋医学の面白いところは首から遠い手の甲にも寝違えのツボがあるのです。
その名も「落枕」。昔の人も枕から頭を落として寝違えていたのでしょうか。手の甲の人差し指と中指の間をたどった行き止まりのところにあります。反対の手の親指と人差し指ではさむようにし10秒ほど揉みほぐすとよいでしょう。反対の手も忘れずにね。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」431号(2021年11月5日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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