正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ウィンターブルー

     - 鍼灸治療

次のような症状に思い当たる方はいらっしゃいませんか?
・冬になると睡眠時間が長くなる。
・冬になると気分が憂うつになる。
・冬になると仕事のミスが目立って多くなる。
・冬になると外に出るのが億劫になる。
・冬になると食欲がアップする。
・冬になると甘い物やうどん、そば、ラーメン、ご飯といった炭水化物を好むようになる。

すべて頭に「冬になると」という条件がついています。
今、「ウィンターブルー」ともいわれる冬季うつ病、
季節性感情障害が注目されるようになってきています。
日本人の10人に1人はウィンターブルーといわれています。
そして女性に多いのだそうです。
ウィンターブルーの特徴は日照時間が短くなる10月から11月にかけて症状があらわれはじめ、
日差しが長くなる3月ごろになると回復するというサイクルを繰り返します。
原因はまだ解明されていない部分も多いのですが、
冬場の日照時間の減少が大きく関連していると考えられています。
睡眠をつかさどるメラトニンが、日照時間が短くなることで分泌のタイミングが遅れたり、
過剰となったりで体内時計が乱れやすくなります。
また、日照時間の少ない冬場は光の刺激が減少し
神経伝達物質のセロトニンが作られにくくなり、
その減少により脳の活動が低下してしまいます。
また、セロトニンはメラトニンの原料にもなるため、セロトニンが十分に生成されず、
不足することで変調をきたしやすくなります。

対策として
・栄養バランスの良い食事
・ウォーキングなどの運動
・自然の光により多く当たる。難しい時は自宅や職場の照明を明るいものに取り替える
・自分の感情を話せる人を見つける。症状によっては専門機関に相談することも大事です。

実は私も20年くらい前、冬になると気分が落ちるのに気づきました。
ある年、10月にタイに旅行をしましたらその年の冬はそんなに気分が落ちずに過ごせました。
太陽の光をたくさん浴びたのが良かったのでしょうか。
それからは機会があれば11月頃に日差しの明るそうなところ(国内です)に
2泊3日くらいで出かけるようにしています。
対策はそれぞれですがウィンターブルーが気になる方の参考になれば・・・。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」406号(2019年11月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。