スプリングエフェメラル
- 鍼灸治療
今年は3月に入ってから暖かい日が続き雪解けも早かったですね。
私のジョギングのホームグラウンドは真駒内公園です。この公園は冬季間も利用できるように公園内の歩道の除雪など整備されていますが、私は路面の凍結による転倒のリスクを避けるため雪が解けるのを待っていました。
もうそろそろ走り始めても良いかなと思うこの頃です。
真駒内公園にはカタクリの花の群生地がありちょっと有名です。カタクリは「スプリング エフェメラル」と呼ばれる植物のひとつです。
スプリング エフェメラル(spring ephemeral)とは「春の儚いものたち」という意味だそうです。早春に花を咲かせ夏から秋には葉や茎は枯れ、地下20㎝~30㎝くらいにある鱗茎(地下茎)で養分をたくわえ、また来年の春に向けて1年の大半を過ごします。
カタクリは古名を傾籠(かたかご)といいます。籠を傾けたように咲くところから名付けられたそうです。それが次第にカタクリと呼ばれるようになりました。「片栗」という漢字はカタクリの鱗茎が栗の片割れに似ているということで使われたといわれています。江戸時代まではカタクリの鱗茎から採取した澱粉を片栗粉として食用や漢方薬として利用されていました。明治時代に入ってから北海道でジャガイモが大量に栽培されるようになり片栗粉の材料は主にジャガイモとなりました。本来の片栗粉には下痢、嘔吐、胃腸炎、体力の無い老人や幼児の腹痛に効果があります。
さて、そんなカタクリですが真駒内公園では去年は4月23日頃にカタクリの花が見頃をむかえました。今年の3月21日、天気も良く暖かいので久しぶりに公園をジョギングし群生地の様子を見てみましたがまだ残雪がありました。今年は暖かい日が続いているので去年より早めに可愛らしい花に逢えるかもしれません。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」448号(2023年4月5日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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