正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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夏の終わりから秋へ向けて

     - 鍼灸治療

札幌の夏ってこんなに暑かったでしょうか?

30℃を超える日がこんなに連続することなどなかったような気がします。

「養生」という言葉があります。私もこのコラムの中でときどき使っております。東洋医学には「未病」という考え方があります。未病とは病気というほどではないけれど健康でもない状態のこと。きびしかったこの夏、食欲がなくなったり、睡眠がしっかり取れなかったり、疲れやだるさが抜けなかったりしていませんか?こんな、なんとなく不調が「未病」です。そんな不調に早めに気がついて休養や食事の内容、運動習慣、生活習慣を見直して日々を暮らすことが「養生」といえます。

「養生」などともっともらしい言葉を使わなくても私たちの世代は小学校で、好き嫌いなく食べる=バランスの良い食事 早寝早起き=規則正しい生活 外遊びもする=適度な運動など生活の基本を教わっていたのだなぁと思います。これらにあと一つ付け加えるとしたらシャワーだけで済ませず湯船につかることでしょうか。暑い夏の間は湯船にお湯を張るのは室温も上がり、ちょっとしんどいことでしたがもうそろそろ湯船につかることを復活させましょう。40℃より少し低めのお湯に10〜15分程度浸かると副交感神経が優位になりリラックスし安眠にもつながります。

さて、秋は植物が熟成する実りと収穫の季節です。東洋医学の古典の「黄帝内経」では9月、10月、11月の秋の3ヶ月間を容平(ようへい)といいます。万物が成熟し容(かたち)が平定することを意味します。時代が移り変わり私たちを取り巻く環境が変わっても人間の身体は、四季の変化の影響を受けているものです。暑かった夏を頑張って乗り越え、秋に向かうご自身のココロとカラダの声に耳をすませてみませんか?


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」453号(2023年9月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。