正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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花粉症対策

     - 鍼灸治療

3月になりますと本州ではスギ花粉の飛散が始まり、花粉症でお悩みの方が増えてまいります。

北海道の花粉症と本州の花粉症と大きな違いは北海道はスギ花粉の飛散が少なくシラカバ属を中心としたカバノキ科の花粉の飛散が多いことです。症状が出る時期も3月下旬から6月という方が多いようです。

では花粉症はどうして起こるのでしょうか?空中を飛んでいる花粉を吸い込んでも花粉症になる人とならない人がいます。花粉症は体外から侵入する花粉に対してIgE抗体が作られるために引き起こされてしまいます。IgE抗体を体内で作れるかどうかは遺伝によって決まっています。そしてIgE抗体の蓄積がある水準に達すると花粉症症状が現れやすくなります。

そこで花粉のシーズンを前に気をつけておきたいことがいくつかあります。すべての病気に共通のことでありますが、体の恒常性(自然治癒力が働くための生体を安定した状態に保とうとするしくみ)の維持のために充分な睡眠をとること、ストレスの緩和、免疫力の低下を避けるなどを心がけて下さい。東洋医学の見地からは冷たい物の飲用、糖分の過剰摂取、は『脾』や『腎』の働きの低下を招き体の恒常性の維持にはマイナスとなりますのでご注意ください。

花粉症の方は症状がでる季節の半年前くらいから鍼灸治療を取り入れますと症状があまり出ずに過ごせるという症例がたくさんあります。鼻水やくしゃみ、目の痒みなどつらい症状を抑えるにはお薬も必要ですが眠気がひどくて…と気になる時にはツボ療法も効果があります。一カ所3秒〜5秒程度 気持ちのよい強さで押してみて下さい。(イラストを参照ください)

毎年、花粉でお悩みの方は今から痛くないはり・熱くないお灸で体調を整えてはいかがでしょうか?


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」351号(2015年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。