交響曲第九
- 鍼灸治療
12月の風物詩といえばベートーベンの第9交響曲。
その中の合唱「歓喜の歌」は中学の音楽の時間に習いましたがクラシック音楽を聴く環境に育ちませんでしたので交響曲第九番を通して聴くという経験はありませんでした。
今から9年ほど前のことでした。日頃、親交の深かったN先生から「札響の第九聴きに行かない?」とお誘いを受けました。N先生は以前からオーケストラの音楽は薄いパイ生地を何層も何層も何層も重ねた上質のミルフィーユみたいなのよ。とお話されていました。途中で寝てしまってもいいのならということでご一緒いたしました。選んでいただいた席も指揮者とオーケストラを見渡せるPブロックで指揮者の表情や動きにも魅了され、たくさんの楽器の繊細な音色、合唱の荘厳でかつ力強さに眠ることはありませんでした。その後N先生は天国の人となってしまいましたがわたくしは毎年Kitaraで札響の第九を聴いております。今ではこの時間がN先生と共に旅したこと、観劇を楽しんだこと、そのお人柄に思いをはせる大事な時間となっております。
いまだにクラシックについてはほとんどわかりませんがPMFや札響の定期公演にも出かけるようになり、たくさんの楽器が奏でる音の多彩さ、繊細さ強さを楽しんでいます。
N先生。わたくしに未知の世界を教えてくださってありがとうございます。
今年は12月16日Kitaraに参ります。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」396号(2018年12月5日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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