姉妹
- 鍼灸治療
Sさんがお母様とご一緒に当院にいらっしゃったのは約1年半前です。当時18歳でした。起立性調節障害で思春期外来にも通院されていましたが日常生活が少しでも過ごしやすくなればという目的でした。
2回目からはおひとりで来られ、月に2回ほど通院していただいています。鍼灸は肩こりや腰痛など具体的な筋肉の症状に効果があることはたいていの人がご存知のところです。
起立性調節障害からくる自律神経の乱れ、そこから生じるお体の不調の改善には2歩進んで1歩下がる、または2歩進んで2歩下がるという状況かと思います。効果があるような、ないような・・・それをどのように受け止めていらっしゃるのかなと思ってましたが「どうですか?よくなりましたか?」と聞いたりすることはしないようにしていました。それでもちょっとした会話の中で「朝、起きた時のムカムカする気持ちの悪さが減ったみたい・・」と感想を話していただきました。
そのSさんのお姉さんからメールで問い合わせがありました。「出産を控えて里帰りしていますが逆子なので妹と一緒に施術を受けたい」とのことでした。お姉さんの逆子は来院時には治っていましたがお話しをうかがうとめまい、腰痛があるとのことでその治療とともに安産の施術をさせていただきました。
お二人で来られて、施術が終わった後○〇〇へ寄ってランチして帰りましょうと楽しい会話をされています。姉、妹のいない私は微笑ましく眺めさせていただきました。そして2月19日、2694gの女の子を無事出産されました。この春、Sさんは札幌を離れ新しい生活が始まるようです。新しいライフステージに向かうお二人に幸多かれと祈ります。(この記事はお二人の許可を得て書いております)
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」471号(2025年3月5日発行)に掲載された記事です。
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著者 ●鍼灸師 |
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