生命力アップに役立つ はり・きゅう
- 鍼灸治療
去年の十二月二十三日、本来なら楽しい忘年会に参加の予定でしたが不摂生のため自宅で安静にしているハメにおちいりました。そのおかげで普段、見ることのないTBSの「報道特集」を偶然に見ることができました。
番組の内容はアメリカで補完医療(代替医療)として鍼治療が注目されているというものでした。番組の中で、パーキンソン病の男性が鍼治療を始めた時点と十ヶ月の経過後を取材していましたがQ・O・L(quality of life 生活の質)が上がっており治療開始時の弱々しい感じがなくなり、はつらつとテニスをしておりました。当然、通常の医療も受けながらの鍼治療です。パーキンソン病が完治したということではないのですがご本人は生活に不都合が少なくなりすこしでも元気にくらせれば良いのですというコメントをしていました。同時に、日本での補完医療の取り組みということで大阪大学医学部が紹介されていました。こちらは乳ガン手術後の腕の浮腫の改善に鍼治療が良い結果を出していました。
鍼灸治療が肩こり、腰痛、膝痛などに効果があることは皆さんご存じなのですがこのような意外と思われる分野にも効果があるということがわかりやすく説明されていて良い番組だったと思います。
鍼を打ったり、お灸で温めますと血流がよくなります。そしてこのような体表への刺激は自律神経の反射により内臓へも影響を及ぼします。このように末端から中枢に入った刺激は免疫系やホルモン分泌にも作用します。とりまとめますと生命力がアップするということでしょうか。
近年のヨガブームがアメリカから始まったように鍼・灸を含む補完医療、代替医療もアメリカで注目され、やがて日本でも関心を持たれる方が増えるようになるのかしらと思う年末年始の日々でした。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」266号(2008年2月5日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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