正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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トウガン

     - クスリになる食べ物

トウガンはインドの原産で、日本には仁徳天皇の時代に朝鮮から伝わったと言い伝えられています。「本草和名」には白冬瓜、一名冬瓜、和名加毛宇利(かもうり)と記され、「和名抄」や「延喜式」にも出ていて、粕漬、醤漬(ひしおづけ)にしたことが書かれています。

トウガンはウリ科の野菜で、かんぴょうの原料になるユウガオ、奈良漬にするシロウリ、ニガウリなどが仲間です。トウガンは漢字で冬瓜と書きます。「冬」という名が付きますが、れっきとした夏野菜です。これは、熟すと皮がかたくなるので保存に適していて、切らずにまるごと十度前後の冷暗所に置いておくと、冬まで貯蔵できることに由来しています。

昔は夏に収穫し、風通しのいい場所につるして、春先まで保存していたものですが、今は沖縄から冬場に出荷されるようになりましたので、一年中、市場に出回るようになっています。

トウガンの主な効用としては、すぐれた利尿作用で、むくみの解消や膀胱炎、腎臓病などに有効とされています。体を冷やす野菜なので、のぼせの解消にも役立ちます。九五パーセント以上が水分ですが、成分的にはビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは肌のしみを薄くする効果があるだけではなく、体の免疫力を高めてくれます。カリウムも一〇〇グラム中二〇〇ミリグラムと比較的多く、体内のナトリウムを排泄する作用があるため、高血圧に効果があります。

このほか、中国では薬効として、暑気あたり、糖尿病による喉の乾きなどに効果があるといわれています。一〇〇グラムあたりのエネルギーが十六キロカロリーと低いので、最近、低カロリーのダイエット食材としても注目されています。

また果実のなかにある種はリノール酸を含み、漢方薬に配合されて利尿薬、消炎剤、緩下剤として利用されます。

種を乾燥させて空煎りし、酒のつまみにすれば効果的な健康食にもなります。

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冬瓜や
たがひにかはる顔の形
芭蕉


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」238号(2005年10月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。