正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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高血圧・動脈硬化を防ぐ‐ゴマ‐

     - クスリになる食べ物

ゴマには高品質のタンパク質・脂肪・糖質のほか他の栄養素もたくさん含まれているので、食品としては一級品と言って良いと思います。食品分類上、現在は種実類に入っていますが、主食の穀類に入れてもよいという声があるくらいです。

ゴマ油には良質のリノール酸が40%も含まれています。ご承知のようにリノール酸は、血管の内壁にこびりついたコレステロールを取り除いて動脈硬化を予防します。血圧を下げる働きもありますので、成人病の予防や治療に役立ちます。

ビタミンB群やビタミンEも多く含まれています。Eは生殖機能を活発にする働きがありますので、女性の不妊を予防したり、男性では強精、強壮に働くばかりでなく、不飽和脂肪酸やビタミンAの過酸化を防いで、老化やガンの発生を防ぎます。また、喘息の予防にも効果を発揮します。

また、ゴマにはビタミンB群の一つであるナイアシン(別名ビタミンB3、ニコチン酸)があります。ナイアシンは性ホルモン(エストロゲン、黄体ホルモン、テストステロン)をつくる上で不可欠の成分ですし、神経系統の健康維持と脳の機能を正常に保つのに必要です。

また、ゴマにはミネラルが豊富で、なかでも特徴的なのは、ナトリウムが少なく、カリウムの多いことです。これは高血圧を予防します。そしてカルシウムが多く、リンが少ないので骨の発育を促し骨粗鬆症を予防します。

このほか、次のような効用が期待されます。消化系の健康を促進させて、胃腸障害を和らげる。美しい肌をつくる。激しい偏頭痛を防いだり、痛みを和らげたりする。血液の循環を促進して血圧を下げる。メニエル氏症候群中の不快な症状を緩和する。エネルギーを増加させる。口腔、唇の炎症を治し、口臭を防止する。髪を黒くする。便秘を治し、利尿の働きを活発にする。潰瘍や湿疹、あかぎれを防ぐ。等々。

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この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」164号(1999年8月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。