アスパラガス
アスパラガスはミネラルの宝庫といわれ、なかでもコバルトはほかの野菜に比べて多量で、鉄もほどほどに含んでいます。コバルトは赤血球を増やす作用がありますし、アスパラガスにはビタミンの一種である葉酸も入っているので、貧血にも有効です。
また、アスパラガスは、だるさをとる、といわれています。何といってもその特徴はアスパラギン酸が多いことで、この成分がアスパラギン酸カリウムとして働くのでだるさや疲労をとるのに役立っています。
アスパラギン酸は、グルタミン酸に良く似ているアミノ酸で、アスパラギン酸カリウムは、アスパラガスのうま味の本体であるばかりではなく、糖質の代謝を促して、だるさをとる作用があります。
アスパラガスには、独特の青臭さがあるので、苦手だという人もいます。この香りの本体はアセトアルデヒド、ワニリン(アイスクリームなどに使われるバニラの香り)、ベータジメチルメルカプトイン酪酸(含硫化合物)などです。
アスパラガスはユリ科で、同じユリ科のタマネギと遠い親戚にあたります。その関係で微量ながら含硫化合物を含んでいるものと思われます。東邦大学医学部と椙山女子大学の共同研究によりますと、アスパラガスは血小板凝集阻害活性が強いということですが、阻害活性が強いということは血液をサラサラにして固まりにくくすることですから、血栓のできるのを防止するわけです。この活性は匂いの成分によるもので、アスパラガスがガンに効果があるといわれるのもこの成分によるのかも知れません。
フランスのレストランでグリーンアスパラガスを頼むと、お皿に山盛りになってでてきますが、日本では他にも野菜を摂っているので、1日に5~6本(50~100グラム)食べればアスパラガス成分の必要量は摂取できるでしょう。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」168号(1999年12月6日発行)に掲載された記事です。
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