正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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コメ

     - クスリになる食べ物

今年はイネが豊作で、コメの市場価格を維持するために青刈りのことが報道されていましたが、
コメは日本人の主食として古来からその中枢をなしてきた穀物です。
種類は大きく分けインディカ、ジャバニカ、そしてジャポニカがあります。
本山荻舟によりますと「稲とは田に生へ立ちたるをいふ、禾(あわ)とは刈りて根なきをいふ、
粟(もみ)とは藁を去りたるをいふ、米とは殻を去りたるをいふ」とあります。
玄米をついて、ぬかと胚芽を除いたものが精白米。
農薬のたまりやすいぬかの部分が除かれているので、安全性にはとくに問題はありませんが、
ビタミンB1やE、糖質、食物繊維などは減少しています。

玄米からぬかだけを取り除いたのが胚芽米です。
胚芽部分を80%以上残してあるので、有効成分をより活かすことができます。
玄米よりも消化がよく、食べやすいのが特徴です。
精白米にくらべるとビタミンB1は2.6倍、ビタミンEは2倍含まれています。
疲労回復効果や抗酸化作用のあるフイチン酸も含まれていますので
発がんを抑制する働きも期待できます。
血中コレステロールを下げるリノール酸も多く含まれています。
リノール酸は酸化されやすいのですが、胚芽米にはビタミンEも含まれていて
酸化を防いでくれますので安心です。
食物繊維もたくさんありますので、便秘や大腸がんなどの予防にも効果があります。

玄米がからだによいことはいうまでもありませんが、
消化はあまりよくありません。その分、便秘解消にはよいといえます。
しかし、おなかをこわしやすい人は、十分に噛んでから飲みこむようにします。
玄米は酸化しやすいので、米専門店から少しずつ購入するのが望ましいのですが、
できれば、もみ殻つきのものをそのつど搗いてくれる店で買うのが理想、
まとめ買いをしないで表示の産地、品種、産年などをよく見て買う。
玄米はぬかに農薬が残留しやすいので、無農薬のものを選ぶようにしましょう。

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この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」190号(2001年10月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。