どんな自分を選択するのか
意義ある人生、意味のある人生を送りたいと願う人は多いと思います。
より良く生きたい、自分の持てる力を伸ばしたいとも願っているでしょう。
これまで身につけた、自分から物事を成し遂げる経験(自発性)や、
自分流のやり方で環境をうまく処理して満足する体験(有能性)などが、
人生を歩むときの推進力となるでしょう。
主体的な生き方を開始する青年期にあって、選択するライフサイクルは多様です。
たくさんの選択肢の中から、より良いものを選ぶためには、
自分と自分のおかれている状況や時代について良く知ることが必要です。
選んだ結果、手にした自由と裏腹に、選択には大きな責任が伴うからです。
さらに、その時には納得したライフスタイルを選んだつもりでも、
それ以外の生き方をしている他の人からの情報によって揺さぶられます。
しかも、人生が進行する中で、
遅かれ早かれさまざまな選択の背景にある「自分らしさ」の問題に直面します。
進学の選択が自分について考える重要な契機の一つとなる人もいれば、
仕事に就くことがそうである人もいます。
さらには、子どもから手が離れたときになって始めて自分自身と向かい合う人もいます。
このように私たちは人生のいつの時期においても「自分らしさ」の問題と取り組むことが可能です。
この傾向は女性にいっそう強くなります。
それは、女性の場合は結婚、出産、育児に伴う役割の変化が未だ男性よりもはるかに大きく、
それを経験する場合はもちろん、経験しないという選択をした場合でさえ、
自分らしさの問題は常に意識されるからです。
したがって、ライフスタイルはさまざまであっても、いつの時期からも、
そしてどの方面からでも自分らしさと取り組むことができることになります。
選ぶだけではなく、自分自身に備わっている可能性を発見し
受け入れてゆくことも大切なことかもしれません。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」221号(2004年5月6日発行)に掲載された記事です。
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