来るべき社会を生きぬくために
人口の4人にひとりが高齢者という社会を迎えます。
そのため、この社会とそれを支えるシステムそのものが、大きく変わろうとしています。
保険、年金、医療、介護制度など社会の骨格に相当するところの大きな変化です。
しかし、その変化に何が足りないのかわかっていないのではないか、
十分準備されていないのではないかとまた不安が募ります。
考えれば考えるほど、払拭できない不安を抱えることになりかねません。
半世紀を過ぎるとこの社会は想像できないように様変わりしているかもしれません。
もしかすると10年たたないうちに、前倒しの変化が起きるかもしれない。
しかも、この変化は必ずしも明るい未来を約束するものではないようです。
逆に、停滞の社会、出口のみえない社会という見通しを立てる人も少なくありません。
この実証は難しいですが、感覚的には笑い飛ばすことはできないようです。
その予兆として、騒がしさを感じる機会が多くなっています。
その予兆は重石をのせたように、私たちを重い気分にさせます。
しかし、あがきもせずにただみつめているだけでは何の展望も開けません。
重い気分の払拭のために、私たちは何かをしなければなりません。
そのためには、よほどの覚悟がなければならないようです。
その覚悟がなけれな、その重石はますます重く感じられることになるでしょう。
したがって、その社会に真剣に向き合うためには、またはその社会で生きる決心をするとすれば、
その社会を直視して、重い気分を少しでも軽減できそうな方策の工夫を重ねるべきです。
ひとり一人が動いても対費用効果はわずかかもしませんが、それでも生きると決心した以上は、
少しでもその重石を取り除くような試みに、私たちは参加しなければなりません。
医療にたずさわる者も、医療のことだけを考えていればよい時代ではなくなりました。
変化に適応する力をつけたいものです。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」223号(2004年7月5日発行)に掲載された記事です。
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