正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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走ること

夜の帰宅時に、走っている人を見かけます。マラソンやランニング人口は確実に増えているようです。走る目的はいろいろあるでしょう。健康のため、ダイエット、フルマラソンを完走するためなど、走る姿を見ているとだいたい見当がつきます。

現代人が慢性的に運動不足に陥っているとすると、運動不足は生活習慣病を引き起こし、人間本来の機能を退化させます。そのため、継続的な有酸素運動が最も効果的な対策となります。酸素を多く取り入れて身体を動かすことが、身体に酸素が行き届き、身体機能が活性化するというわけです。ジョギング程度のスピードで走ることが、酸素摂取量が多いものとなります。

かっこいい脚を目指して走るのならば、走るフォームも大切です。身体を上下に揺らしながら走ったり、腰を落として走っては、かえって太い足になってしまいます。脚を細くさせるためには、きれいなフォームで走る必要があります。つま先をまっすぐ出して、腰の位置を高くして走ると良いと言われています。言葉でうまく表現しにくいですが、頭から腰まで一本として、すっと伸ばすことを意識すると、身体全体も上下に動くことは少なくなるはずです。走るフォームの載っている本を参考にしてみてください。

また、走った後のケアも大切です。そのままにはせず、マッサージをしておくことです。マッサージのタイミングは、走った後はもちろんですが、お風呂上がりも行うと効果的です。脚を温めた後のマッサージは、血行が促進されるため細くするには有効です。

本格的に走った後の疲労の処理として、きっちり休養し、ケアをすることが必要です。そうすることが、継続につながります。走った後のストレッチ、水分補給も忘れないことです。

健康のため、ダイエットのため、あるいは本格的にレースに参加するため、いずれであっても継続することが大切です。快適に走る工夫をしてみてください。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」309号(2011年9月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。