アンパンマンのおしえ
NHKの朝ドラ「あんぱん」をみています。ドラマのモデル、やなせたかしさんは、アンパンマンの作者ですが、詩集を出したり、作詞されたりしています。私自身は、キンダーブックのアンパンマンより少々前の世代でしたし、テレビアニメ化されたときは、十分大人でした。アンパンマンで育ったわけではありません。それでも、アンパンマンを知っていますし、自己犠牲のかたまりのアンパンマンが子どもたちに受けることが不思議でした。
アンパンマンのマーチで、「なんのために 生まれて なにをして 生きるのか」の歌詞には、なんと哲学的なのだろうと、驚かされたのを今でも覚えています。難しい歌詞ですが、子どもたちが歌う。子どもは本質的に生きる意味を知っているのかもしれません。また、その大切さを知っているのかもしれません。
この世には善と悪があって、光と影があって、どんな人も両方持っている。バランスが大切です。物事は白か黒ではない。グレーゾーンも大切。そんな生と死のはざまでも、実は優しさが一番強い。子どもたちにアンパンマンが受ける意味を、大人は考えなければならないのかもしれません。
さて、今の子どもたちは、どうも自己肯定感が低いような気がします。なので、他者の目が気になる。評価が気になる。勉強はできても自分に自信がない。「認められたい」という思いが強くなる。「承認欲求」という言葉で言われているものです。「認められたい」気持ちですすみ、人生は豊かにできるのか、自分自身に自信をもって前向きに人生を生きるということにつながるのか、わかりません。
「認められたい」は子どもや若者だけではありません。一生を通して、年をとっても続きます。ただ、年を取っての「認められたい」はコミュニケーションの取れる人間関係が存在しなければ難しいと感じています。
「認められたい」に振り回されず、好きなことをし続ける。そして、大切なのは
「愛と勇気だけが ともだちさ!」
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」477号(2025年9月5日発行)に掲載された記事です。
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