女の子として生まれる
女の子はどのようにして、自分自身を女の子であると感じるようになるのでしょうか。そして、それはいつごろからなのでしょうか。
胎児期から乳児期のはじめにかけて、子どもは外からの刺激や子ども自身の内からの刺激に対して反射的に行動します。光に瞬いたり、足の裏を触られて足を引っ込めたり、身体の内部の不快な刺激に対して泣いたりむずかったりします。このような反射的な行動は母親の胎内にいるときから起こっており、生まれてからもしばらく続きます。
子どもが機嫌良くいつもにこにこしているような場合には、まわりの大人の注目を集めやすく、周囲の人々が微笑でもってこたえるような結果を招くでしょう。子どもが小さな刺激の変化にも適応できず、むずかったり、よく熱を出したりする場合には、家族は子どものちょっとした変化にも敏感になるでしょう。また、男の子は腕白でもいい、元気で活発であるべきというおもいをお母さんやお父さんが持っている場合には、子どもがおむつをかえる時におしっこをはねとばしたりするようなことにも感激し喜び、やんちゃな行動を結果として強めるように振る舞うかもしれません。逆に女の子はかわいくおとなしくあるべきというおもいを家族が持っている場合には、「おとなしくしているから」と、特別に働きかけることもなく、育てやすい子、手の掛からない良い子として受けとめてしまうかもしれません。
女の子であることは、身体的、生理的な次元でもとらえられますし、身なり、服装、身ぶり、言葉などの外見によってもとらえられます。子どもが女の子らしさ、あるいは男らしさを身につけていくのは、お母さんやお父さんが子どもの反応に直接働きかける影響が大きいと思われます。子どもはかなり早くから自分の性にあったおもちゃ、女の子は女の子らしいおもちゃを選び、女の子らしいといわれている遊びで遊ぶのです。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」168号(1999年12月6日発行)に掲載された記事です。
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