正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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女性のライフスタイル 仕事と結婚、出産

社会人となってから30代にわたる時期には、女性の生き方に関わる重大な出来事がいくつも出現します。成人女性は仕事をするときも、また結婚や出産、そして育児にも、これらの選択し決定に至るまでに生ずる危機を体験し、その都度「自分らしく生きる」ことに悩みます。

男性の多くは仕事を決める時には強く悩みますが、女性はそれ以上に悩むことが出てきます。仕事と結婚、出産と育児、これらライフイベントと仕事を両立させることができるのか、どのようなライフスタイルを選ぶかが、自分らしく生きることに影響します。時に、二者択一を迫られ決断しなければなりません。どんな仕事を選ぶかによって、結婚生活、あるいは出産や育児にまでも影響するため、これらを別々に考えることができないのが特徴です。多くの男性は結婚するにあたり、仕事を続けるべきか否かで悩むことはありません。社会意識は変化してはいますが、いまだに女性は家庭へと向ける社会通念があるのは事実です。

けれども、平均寿命の伸びや少子化の影響から、子育てが終わってから老後までの期間が長くなった変化や、男女雇用機会均等法や育児休業法の制定によって、女性も男性と同様に働く道が開かれています。女性自身もひとりの人間、自分個人の人生を見つめることができるようになりつつあります。これからの人生を選択しようとしている青年期にある人には、結婚、家事、育児に専念する伝統的な生き方にとらわれない様々な生き方が提示されてきています。結婚や家庭は自分らしく生きる時にどういう意味を持つものなのか、あらためて考える必要があるのかもしれません。人間は社会とのつながり、人との交流の中で自分らしさを感ずることができます。仕事も家庭も社会です。自分らしさを大切にするために、もう一度家庭と仕事の人間関係から考えてみなければならないのでしょう。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」174号(2000年6月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。