正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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にら

     - クスリになる食べ物

ビタミンB群が不足すると疲れ、皮膚疾患、注意力が散漫になるなどさまざまな症状をもたらします。なかでもB群の欠乏は脚気を引き起こします。江戸時代には「江戸患い」といわれ、大正時代には1年間で3万人近い人が亡くなっています。

いま、そんな病気が若者の間に静かに進行しているといわれますが、これはインスタント食品、スナック菓子、炭酸飲料などの取りすぎによる偏食が原因です。

にらには独特のにおいがありますが、においのもとはねぎの仲間に特有の硫化アリルが酵素アリイナーゼの作用でアリシンに変化するからです。このアリシンには胃の働きを活発にする食欲増進の作用があるほか、ビタミンB1の吸収を助ける働きもあります。

また、カロチンも豊富でビタミンA効果も十分に期待できますので、体に抵抗力がつき、皮膚や粘膜が強くなります。約一束で1日に必要な量のビタミンAがとれますので、夏バテしたり風邪の引きやすい人は、心がけてとるようにしたら良いと思います。

葉や茎は「韮白(きゅうはく)」、種子は「韮子(きゅうし)」と呼ばれ、腹痛や下痢の治療に用いられてきました。また、泌尿器疾患の薬として使われたこともあります。昔から北海道や東北の寒い地方でよく食べられたのは、にらに体を温める効果があるからです。常食すれば冷え症や神経痛に効くといわれ、胃腸が丈夫になって風邪もひきにくくなるなど、いいことづくめのにらの薬効は、さすが古代から薬草として使われていただけあります。

漢字の「韮(にら)」という字は、草が地上に勢いよく生え出すさまを表した象形文字です。にらは1年中出回っていますので、体力の低下を感じたときは、いつでも食べられるのが魅力。肉厚のものは炒めものに、薄いものはスープの具にするなど、たっぷりとスタミナ野菜を食べ、体力の衰えをはね返して、精力的に活躍したいものです。

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この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」177号(2000年9月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。