正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ヨモギ・モグサ・お灸

     - 鍼灸治療

モグサの原材料、ヨモギはキク科の多年生植物です。
日本では古来より薬草や食用として利用されてきました。
6~8月に刈りとって干したものは艾葉(がいよう)と呼ばれ
漢方では止血、鎮痛、下痢止めとして処方されます。
さて、モグサですがヨモギの葉の裏側の絨毛からできています。
乾燥したヨモギの葉を粉砕し石臼ですり潰し、唐箕(とうみ)にかけて夾雑物を取り除きます。
こうしてできたモグサは乾燥したヨモギの葉10kgから50gしかとれない貴重なもの。
このモグサを皮膚の特定の位置(ツボ)で燃焼させることをお灸をすえると言います。
お灸は鍼、生薬とともに飛鳥時代の頃日本に伝えられました。
そして日本のくらしの中で独自の発達をとげてきたのです。
お灸は皮膚の上に直接モグサをのせ燃焼させるため火傷のリスクがありました。
1973年、台座灸が考案されセルフケアが容易になりました。

2020年、コロナ感染予防のためリモートワーク、テレワーク、外出制限、学校の休校、
マスクの使用、そのマスクの不足など私たちをとりまく生活環境が変わってしまいました。
その影響が腰痛、肩こり、目の疲れ、運動不足といった
具体的な症状ばかりではなくココロの疲弊もまねいているように思います。
セルフケアでゆったりお灸をする時間。
『自分のことを大切に思う』 そんな贅沢な時間を作りませんか?
お灸は温熱効果によりコリや疲労を回復します。
お灸の香りはヨモギに含まれるシネオールという精油成分で
副交感神経の働きを高め脳神経を鎮静化する働きもあります。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」418号(2020年10月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。