正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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空の巣症候群

     - 鍼灸治療

3月、4月は身辺に変化のある季節ですね。

学生の方は進学、就職。お仕事をされている方は転勤、退職、人事異動など…。では、主婦は何も変化がないのかしら?というとそうではありません。

私も経験がありますが、今まで育ててきた子供が進学や就職、結婚などで家を離れていくとき、一緒に準備をしている時は嬉しさと忙しさの真ただ中で時間が過ぎていきます。しかし、すべてが終了したとき、ふっと空虚感におそわれました。「空の巣症候群」というそうです。

今まで世話を焼いていた子がいなくなって、ちょっと淋しいな、くらいで終われば何ということはないのですが、不安感や空虚感がつのり精神的な症状とともに不眠や食欲不振、肩こり、頭痛などの身体症状があらわれることもあります。

「空の巣症候群」を予防するポイントをいくつかあげておきましょう。

  1. 子供はいずれ巣立っていくものと考える
  2. 夫婦のコミュニケーションを増やす
  3. 子供が家を出た後の人生プランを立てる
  4. 友人同士や夫婦で共通の趣味を持つ

「未来」の読者の方はヨガに通われている方がほとんどです。もうすでにヨガという趣味をお持ちで予防のポイントのひとつはクリアされていますね。そしてヨガの後はお仲間とランチやお茶をされることもあり、ちょっとしたお悩みはお仲間とお話ししていると解消されることも多いので「空の巣症候群」でお悩みのことは少ないかと存じます。

それでも、昨今のきびしい就職戦線、受験戦争をお子様の陰になり日向になりサポートしてきたお母様たちはホッとした気持ちとともにお疲れもずいぶん出てくることと存じます。鍼灸治療は肩こり、腰痛などの運動器疾患が対象のように思われがちですが痛みのない接触する程度のやさしい鍼治療と熱くない温灸治療は副交感神経を優位にしココロとカラダをリラックスする方向へ導くことが可能です。

まだ寒さの残るこの季節、おなかや足を温めてリラックスにいらっしゃいませんか?


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」340号(2014年4月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。