福島にて
- 鍼灸治療
2010年2月から2011年2月まで毎週末10回にわたって、福島県鍼灸師会主催の介護予防運動指導員の資格取得研修に参加していました。福島県を中心に宮城県、茨城県、岩手県などからの参加がありましたが、北海道からは私ひとりとあって地元福島の方々には公私にわたりたいへんお世話になりました。
研修終了後におきた2011年3月11日の出来事はお世話になったり仲良くなったりした方々のことを思うと皆さん大丈夫なのだろうかという思いでいっぱいでした。かといって、あまりの大惨事に連絡をとるのも憚られ、やっとの思いで研修会の責任者のところへ問い合わせました。するとありがたいことに研修会に関係していた方々には大きな被害や死亡した方もいなかったと聞き一安心したものでした。その後〝福島〟はいつも私の心のなかにあります。
そしてまた福島を訪れたいと思っていましたところ、このたび縁がありまして福島の三春町の滝桜を訪れる機会にめぐまれました。
3・11から3年が過ぎ、人々の心の中からあの出来事の記憶が薄れていく中、少なくとも今私に出来ることは観光でも良いので現地を訪れて、お買い物をしたり食事をしたりすることかと思っています。そしてその状況をこんなふうに皆さんにお伝えすること。
江戸の国学者加茂季鷹が「みちのくに みちたるのみか 四方八方(よもやま)に ひびきわたれる滝桜かな」と詠んだ樹齢1000年を超えるといわれているしだれ桜はちょうど満開でした。1000年もここにこうして咲き続けるのは何かお役目があるのですか?と心の中で問いかけてしまいました。
「未来」の読者の皆様も機会がございましたら、ぜひお訪ねくださいませ。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」341号(2014年5月7日発行)に掲載された記事です。
著者 ●鍼灸師 |
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