正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

ヨガライフスクールインサッポロ 機関紙「未来」ウェブ

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昔からの“いいつたえ”も大切に

     - 鍼灸治療

1月15日のマタニティヨガに助産師の江尻美恵子先生がお見えになりました。
妊婦さんのお腹を全員チェックしてくださり「みんな、いいお腹ね~。」とほめていただきました。
60年以上にわたり赤ちゃんを取り上げてきた“ゴッドハンド”に妊婦さん達もにっこりのひとときでした。
私はマタニティヨガのクラスで月に2回ほど、
快適なマタニティライフに役立つツボのお話をさせていただいています。
今回は目の疲れに効くツボのお話。
妊婦のみなさんにお母さん、おばあちゃんから
お産の後には目を使いすぎないようにと言われたことありますか?とお尋ねしましたが
どなたも、初めて聞きましたとのお答え。科学的な裏付けは取りにくいことなのですが、
長い年月の間にお産にかかわる女性たちが気づき、
伝承してきたことをまったく無視するのも、もったいないものです。

東洋医学では妊娠・出産は血(けつ)の大きな変動とみます。
体の中で血(けつ)を蔵し、配分コントロールしているのは「肝」の働きで、
また「肝」は目の働きに深くかかわっているとされています。
血(けつ)の変動の大きい妊娠・出産の時期は目を使いすぎず、
産後は特にゆったりと赤ちゃんと過ごされ、体が回復するのを待ちましょう。
今年もあらゆる年代の女性に役立つ情報を提供できますよう勉強を続けて行きたいと思います。
今年もよろしくお願い致します。

注: 東洋医学では「肝」とは臓器の肝臓のみを指すのではなく、自律神経の作用も含んだ概念です。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」290号(2010年2月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。