正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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冬至カボチャ

     - クスリになる食べ物

1年で最も日照時間が短いのは冬至の日です。
私の子供のころは冬至が来るとアズキと一緒に煮て食べました。
カボチャの薬用効果は古くから知られていました。
『本草綱目』には「中を補い気を益す」とありますが、
青物の少ない冬至に、β-カロテンを多く含む野菜や栄養価に富む豆類と一緒にカボチャを食べると、
夜盲症などを防ぎ、風邪を予防するという生活の知恵から生まれた食生活の一つです。
それだけではなく糖尿病の薬ということが、昔から語り継がれてきましたが、
最近注目されていますのは、カボチャに含まれている食物繊維が血糖値の上昇を抑えるという報告です。

また近年、ハロウィーンの時に利用されているペポカボチャの種子(パンプキンシード)に
排尿障害を改善する成分が含まれていることが明らかになりました。
男性では前立腺肥大による頻尿、女性では過活動膀胱による尿失禁などに効果があると注目されています。
カボチャにはカロテンやビタミンEが豊富に含まれています。
カロテンは体内でビタミンAに変化するプロビタミンAです。
カロテンは抗酸化作用によるガンの抑制や細胞の老化予防などの生理作用があります。
ビタミンEには強い抗酸化作用がありますので、活性酸素の酸化作用による細胞膜の脂質の酸化を防ぎます。
また、血栓の予防やコレステロールの酸化を抑制して心臓疾患を予防する作用があります。
カボチャはメキシコから南アメリカの高原地帯が原産のウリ科の1年草です。

わが国では、1541年にポルトガル船が豊後(大分県)に漂着し、
領主にカボチャの種子が贈られ、それを蒔いたのが栽培の始めだといわれています。
その後、長崎から江戸へと広まり、国内で広く栽培されるようになりました。
貝原益軒は『大和本草』で、西瓜より早くわが国に渡来し、その食味がよいなどとも述べていて、
カボチャは食材としてだけでなく、古くから知られた本草(薬草)です。
カボチャの語源は、カンボジアから入ってきたために、カンボジアが訛ったものといわれています。

我が南瓜
ひき臼程になりにけり
高浜虚子

かぼちゃ


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」420号(2020年12月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。