正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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冬・春野菜の効用

     - クスリになる食べ物

冬・春野菜は食卓のクスリといわれます。
緑黄色野菜とガンによる死亡率について調べたあるデータでは、
全部位のガンについて、緑黄色野菜をよく食べるほど死亡率が低くなることが明らかになりました。
実験的にも、ほうれん草や春菊、小松菜など緑の濃い野菜に含まれる色素(カロチン)に、
発ガン物質の働きを抑えたり、増殖を抑える作用のあることがわかっています。

冬・春野菜が食卓のクスリといえるもう一つの理由は、
高血圧や動脈硬化から起こる心臓病などの症状を改善するのに役立つからです。
高血圧の原因のひとつは、血液中のコレステロール値が上がること。
コレステロールが多くなって、動脈硬化がすすむと、血圧も高くなります。
さらに、動脈硬化は狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの病気の原因ともなるので、
血中のコレステロールを下げることが大切です。

血中のコレステロールを減らす作用が強いのは食物繊維といわれます。
それも水に溶ける方の食物繊維といわれます。
水に溶ける食物繊維は、主に海藻や果物に含まれていますが、野菜にも含まれています。
また、野菜に多く、水に溶けない食物繊維にも胆石の発生を抑えるなど、
コレステロールの減少が期待できる研究結果が報告されています。
食物繊維の働きはそれだけではなく、
ビタミンやミネラルと複合的に働いて身体の中の有害物質を抑制することにあります。
かぜは、ウイルスに感染することで発病しますが、かぜに罹りやすい人と罹りにくい人、
また、重い症状の出る人、軽くすませられる人とがいます。
こうした違いは、ウイルスがつけこみやすいような身体になっていないかどうかの違い、
つまり、身体が本来持っている免疫機能の働き方に差があるわけです。
そこで注目したいのは、冬・春野菜に多く含まれるカロチン(ビタミンAの母体)やビタミンCです。
また、数十種類の野菜の成分が凝縮されたF&Eの飲用も身体の抵抗力をつけるのに役立ちます。
日頃からテーブルに旬の野菜料理を乗せることが、病気を予防し、健康生活を支えることになります。

大根煮て
来し方何もなきごとし
山田みづえ

春野菜cs2


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」423号(2021年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。