正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ガンを防ぐ‐パセリ‐

     - クスリになる食べ物

コロッケやカツなど油をたっぷり使った料理の端の方に、申しわけ程度に添えられているのがパセリです。

皆さんの中には、ひょっとしてパセリは色合わせのための「飾り物」ぐらいに思っている方もいらっしゃるかも知れません。その証拠にレストランなどでは、流し場に集められた皿をみると7~8割方、手付かずのまま残されているそうです。これは何とももったいない話です。

パセリは、非常に優秀な緑黄色野菜で、ビタミンやミネラルの含有量は他の野菜にもひけをとらないくらいあります。ですから外食したときなど料理にパセリがついていたら、迷わず食べるようにしましょう。

パセリの香りのもとは、ピネン、アピオールという成分ですが、この精油成分には腸内の有害菌の繁殖を抑えて、腸をきれいにする働きがあります。また、パセリのビタミンC含有量はずば抜けていて、レモンの2.5倍以上あります。ビタミンCは水溶性で、体内にためておくことが出来ない栄養素ですから、毎日必ずとることが必要ですし、逆にとりすぎを心配することもありません。不足すると血管を保護しているコラーゲンに支障をきたし、傷や骨折の回復が遅れたり、シミ、ソバカスが出来やすくなります。

パセリの深い緑色には「緑の血液」といわれる葉緑素が豊富に含まれています。葉緑素には、肉、牛乳、チーズ、タマゴなどに含まれるコレステロールを体の外へ排出し、悪玉コレステロールが腸管から吸収されるのを防いでくれます。

また、パセリに含まれるビタミンAに注目したいと思います。カロチンの含有量は青じその次に多く、ガン発生の因子を抑え、病気に対する抵抗力を高めます。B群やEもたくさん含まれていますし、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラルも多く、これらの栄養素の相乗効果によってさまざまな効能を発揮します。

濃い緑色で、葉の縮れが多いものを選びます。葉がかたいものは古いので避けます。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」161号(1999年5月6日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。