正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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カリフラワー

     - クスリになる食べ物

カリフラワーをブロッコリーと並べてみると色が違うだけでそっくりといってもいいくらいよく似ています。キャベツ、大根、白菜、かぶ、菜の花、つけな、高菜などと同じ仲間です。原産地はヨーロッパで、地中海沿岸や英国のドーバー付近などに自生する不結球性の野生種が先祖といわれています。

日本には明治初期、多くの他の作物、野菜とともに産業省令を進める国策の一環として導入され、各地で試作されましたが普及しませんでした。日本で本格的に需要が伸びたのは第二次世界大戦後です。1965年頃から飛躍的に需要が増え、アスパラガス、セロリとともに、日本でもポピュラーな野菜の一つとなりました。

カリフラワーといいますと色と形のきれいな付け合わせ野菜という感じがしますが、わき役にしておくのにはもったいない主役級の野菜です。ビタミンCがたっぷり含まれるので美容や動脈硬化予防、風邪の予防にも最適で冬野菜として見逃せません。

ビタミンC量は淡色野菜の中では上位で、生ではミカンの2倍、ゆでても1・5倍含まれています。茹でたカリフラワー100グラムのビタミンCの量はレモン汁100グラムとほぼ同じ。酸っぱいレモン汁を飲むのは大変ですが、カリフラワーなら食べられます。

ビタミンCはコラーゲンの合成に必要なビタミンでもあります。また、ビタミンCは抗酸化作用によって活性酸素から細胞や他のビタミンCの酸化を防ぎ、抗がん作用や老化の予防作用があります。カリフラワーはブロッコリーなどと同じようにアブラナ科の野菜の抗がん性に大きな期待が寄せられています。

ビタミンCは抗酸化性ビタミンですから、細胞のがん化を防ぐ力を持っているのですが、水溶性で水や熱に弱く破壊されやすいばかりでなく、一度に多量にとっても余分なものは排泄されてしまうので、毎日補給したほうが良い栄養素です。

西野次朗


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」467号(2024年11月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。