アマビエ
コロナの話ではなく、明るい話題はないだろうかと思っていましたが・・・。
いつものスーパーでどら焼きを買おうとしたら、見慣れない焼き印がついていました。
アマビエでした。周りを見ると、アマビエキティちゃんやアマビエ達磨もありました。
流行っているので、ご存じの方が多いかもしれません。
アマビエは、江戸時代に肥後の国の海に現れ、「これから先に疫病が流行する」と予言をしたうえで、
「疫病を終息させるためには、自分の姿を絵に描いて広めるように」と伝えたそうです。
このアマビエの話が現代の社会状況にあっていたのか、
インスタグラムやツイッターにアマビエの画像がアップされるという現象が広まり、
コロナ疫病を収束させようと盛り上がっているようです。
確かに、愛嬌のあるアマビエは、不安な日々を送るなかでの癒しになっているのかもしれません。
けれど、それだけで、これほど流行るのはなぜでしょう。
厚生労働省までもが感染拡大予防啓発のキャラクターに使っています。
自粛要請で何もせずに、じっと家にいることを強いられた私たち。
もしかすると、これは今まで経験したことのない出来事かもしれません。
これまでは、大きな災害や事件事故が起こると、
何かできることはないかと考え、何かを始めることで乗り越えてきたような気がします。
絶望の淵に立たされても、生き残った者たちは何かを始めることで、それを乗り越えてきたのです。
しかし、新型コロナはこれまでの災害とは違いました。
私たちのできることは、社会のことを考えるならば、何もせず、家にこもるようにというものでした。
手に手を取って助け合ってきた経験は全く通用せず、人と距離を保てとされました。
何もしないことを望まれているのは、途方に暮れるだけ。
なので、江戸時代の人たちがアマビエを描いたように、アマビエに願いを託したのかもしれません。
新型コロナウイルスがナニモノかわからなかった時は過ぎたような気がします。
得られた知識を正しく使い、次の対策に進むときと感じます。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」415号(2020年7月6日発行)に掲載された記事です。
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