正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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食欲の秋とスポーツの秋

暑かった夏も終わり、秋の風が心地よい季節になりました。秋は代謝が高まる時です。季節ごとに人の代謝は変化します。夏は暑さに対応するために発散するエネルギーは少なく、冬は寒さで体温が下がらないようエネルギーを多く放出します。このようなエネルギーの仕組みを基礎代謝といいます。基礎代謝が高いほどエネルギーをたくさん使いますので、太りにくく痩せやすい身体になるのです。

繰り返しになりますが、冬に基礎代謝が高まりますので、それに備えて身体はエネルギーを蓄えようと働きます。食欲旺盛になり、代謝するエネルギーよりも多く食べることになり、脂肪がつくわけです。身体は徐々に気温に適応していきますが、それを感じることができない場合もあります。たとえば、普段から運動をしない人、筋肉の少ない人、そのため代謝が活発でない人は、エネルギーの発散で体温調節をすることが追い付かず、脂肪をためて体温を保とうとするのです。食欲の秋。秋に食欲が増し、太ってしまうのはそのせいです。

スポーツの秋でもあります。季節の変化を楽しみながら、体を動かしてみませんか。運動する時間がなかなか取れない方でも、きびきびと動く、なるべく歩くようにするなど日常生活で運動量を増やすよう心がければ、効果が期待できます。

江崎玲於奈博士はノベール賞受賞後50年のインタビューで、健康の秘訣は「変わったものを食べない」と話されていました。日本人は食にもう少しこだわった方が良いと話されていました。ルーティンを大切にする、90歳を超えた方の話には説得力があります。運動して、きちんと食事をする、これを基本を大切にすることは重要です。これを自分の生活の中にどう生かしていくのか。これがなかなか難しい。今はそれをプログラムしてくれる専門家や、習慣にしてくれる道具がいろいろそろっています。自分に合うものを見つけることも大切ですね。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」454号(2023年10月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。