正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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鼻歌で幸せになる?

早くもクリスマスソングが街中に流れています。クリスマスソングは気持ちを華やかに、楽しい気分にさせてくれます。気がついたら、今年の自分のご褒美は何にしよう、なんて考えながら、鼻歌まじりで口ずさんでいることはありませんか。私はよくやっています。

歌うこと、鼻歌やハミングもひっくるめて、その効果は昔から言われてきました。

歌うことの最大の効果は、ストレス解消になるということ。歌うことによって、脳全体が刺激され、やる気につながるドーパミンや快感ホルモンと言われるエンドルフィンなどの脳内ホルモンが活性化されるために、陽気で元気になることができるのです。また、歌を歌うことが好きとか、嫌いとかには関係なく、歌を歌うことによって、ストレスホルモンが減少することが明らかになっています。

また、歌を歌うことが筋力アップにつながることも言われています。横隔膜を使って行う呼吸法である腹式呼吸をすることは効果的です。横隔膜は体の真ん中近くにあります。肺のある胸部と腸などの臓器のある腹部を仕切る膜状の筋肉です。空気を交換するのは肺ですが、肺自体は伸び縮みできるわけではありません。肺の周りにある筋肉や骨、横隔膜が動くことで、呼吸ができます。腹式呼吸を意識して歌うと、腹筋や横隔膜や胸筋が鍛えられます。腹式呼吸で1曲歌うと、100メートル走と同じくらいのカロリーを消費します。

人前で歌うことの効果も言われています。人前の緊張感と歌い終わったときのリラックス感が、自律神経を程よく刺激し、バランスが整うことで、免疫力がアップするのです。

人前で歌うことには抵抗がありますが、鼻歌を1日に2回口ずさむことで、不安や緊張が和らぐことがわかっています。10分から15分口ずさむことが、安らぐ振動となり、それがのどと胸につたわり、リラクゼーションの効果を促すそうです。心拍数を下げ、ストレスの多い瞬間から回復を手伝ってくれます。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」455号(2023年11月6日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。