正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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待ち遠しい春ですが

冬から春の季節の変わり目には、体調を崩す人が80%以上というデータがあります。心当たりはありますか?

人間のカラダは気圧の影響を受けやすいものです。高気圧のときは自律神経の交感神経が優位になり、低気圧のときは自律神経の副交感神経が優位となります。自律神経は交感神経と副交感神経があり、この2つは互いに相反する役割を持っています。交感神経は活動するときに働く神経で、副交感神経は休息やリラックスした時に働く神経です。

春の激しい気圧の変化は、自律神経の変化の大きな乱れを生み、体調を崩しやすいというわけです。

冬のカラダは寒さから身を守るために、筋肉も関節も硬くします。春の暖かさでは筋肉や関節が緩んできます。その流れがうまくいかないのが体の不調です。肩こり、冷え性、花粉症、腰痛、肌トラブルなどです。

この不調に対して、多くの人は病院にはいかず、薬は飲まないようです。それでは、ご自分でどうしているのでしょう。睡眠を取る、お風呂でリラックスするというのが多い結果です。
これは正しい方法です。自分のリラックスできる状況を多く作ることが大切です。リラックスして春を迎える準備をいたしましょう。

春は生活も変化する時です。ストレスを感じやすい時と言えます。ところが、自分のストレス対処方法を持っていないという人が、実は70%以上いるそうです。確かに、仕事に追われ、生活に追われて、疲弊している大人が多いような気がします。そんな大人を見ている子どもたちが、夢を持てないのは仕方がないことかもしれません。

あなたのストレス解消法はなんでしょう。飲む寝る食べる歌う、と答える人が多いそうです。この他、旅行や趣味、スポーツ、というものもありました。無理なく日々できることと、えいやあと思い切らないとできないこともあります。

ご自分のストレス解消方法を見つけて、リラックスすることができると良いですね。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」459号(2024年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。