正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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こころ豊かに、いきいきと過ごすために―作業療法をご存知ですか?

リハビリテーションとは、障害を持った人が、住み慣れたところで、
いきいきと豊かに生活することを援助する、医療・保健・福祉・教育の総合的な支援体制をいいます。
たんなる訓練のことではありません。そのため多くの専門スタッフがリハビリテーションに関わっています。
作業療法はその一翼を担います。私は作業療法士ですので、作業療法をより広く理解していただき、
障害を持った方、あるいは予防のためにお役に立ちたいという願いを込めて、ご紹介いたします。

作業療法は、身体または精神に障害のある方、またはそれが予測される方を対象としています。
子どもからお年寄りまで、生活に障害を持つ方に関わります。
たとえば、脳卒中による半身不随、脊髄損傷による下半身不随、
リウマチの痛みや変形、骨折・外傷、心臓疾患といった身体に障害を持つ人、
統合失調症、双極性障害、アルコールや薬物の依存症、
摂食障害、認知症などのこころに障害を持つ方々、
そして、脳性まひや精神発達遅滞、学習障害や自閉症など
発達時期に障害を受けたお子さんたちが対象となります。
ですから、作業療法は医療を始め、保健、福祉、教育・職業領域と、
幅広い分野で展開しています。

作業療法士は病院だけでなく、保健所、老人保健施設、老人ホーム、
授産施設、肢体不自由児施設、幼稚園、養護学校などにもいます。
これまでリハビリテーションといえば「病院」というイメージでした。
しかし、時代の変化とともに遠くへ行かなくても、
身近なところでリハビリテーションサービスを受けることができるようになってきました。
具体的には、ご自宅の近くにある施設に通う「通所」のものと、
ご家庭にスタッフが訪問する「訪問」タイプがあります。
リハビリテーションサービスのメニューは多くなり、作業療法士もこのようなところで働いています。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」197号(2002年5月7日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
北海道大学 大学院保健科学研究院 生活機能学分野 教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。