春の風、春の風邪
「春の風」、春に吹く東または南からの温かい風のことですが、俳句の春の季語になっています。もう一つの「春の風邪」、実はこちらも春の季語です。余寒や寒気のぶり返しから、ひいてしまうのが春の風邪です。冬風邪に対して、艶っぽいものとされ、それでいて毎年恒例の厄介なお馴染みのものとして、昔から風流に読まれることが多いようです。
実際、インフルエンザのおさまったあとに、意外と長引くのがこの時期の風邪です。春の日差しに惑わされて、薄着で風邪を引く。桜の便りに誘われてのお散歩。でも、吹き付ける風はまだまだ冷たいものです。
この時期、花粉症に悩む方も多いので、風邪と区別もつきにくいです。私もついに花粉症に、なんて思ったあとに熱が出て、やっぱり風邪かなと思う始末。
風邪と花粉症は症状が似ています。かつては花粉症も風邪と混同されていたかもしれません。どちらも、外から入るウイルスや花粉など異物を体の外に出そうとした症状、くしゃみ・鼻水などとして現れます。防御反応なので似ています。目に症状が出るか、夜と昼の症状の違いなどで、見極めることも大切です。
辛いときには、無理せずに病院へ行きましょう。風邪を引いたと思ったら、ひき始めの対処が肝心です。体を温めること、水分(できれば暖かいもの)をたくさんととること、よく眠ること、これが一番です。薬は症状を和らげるものです。早く治すためには、自分の体力と抵抗力を強くしておくことしかありません。長引くと、体力が消耗し、ウイルスに打ち勝てなくなります。暖かくして、生姜湯を飲んで早めに休みましょう。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」280号(2009年4月6日発行)に掲載された記事です。
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