暑夏
暑い日の続く札幌です。札幌管区気象台は当初の「冷夏傾向」としていた長期予報を修正し、平均気温が平年並みか高めの「暑夏」になると発表しました。お天気を望んでいた人たちは、安堵されたことと思います。「冷夏」は良く聞きますが、その反対語である「暑夏」はあまり聞きません。念のため、国語辞典を調べてみましたが、小さなものには載っていませんでした。これまでは、あまり使われていなかったのかもしれません。
今年の全国初の猛暑日は北海道でした。六月二六日の足寄町は、道内での六月の観測史上最高気温三七.一℃まで上がりました。猛暑日とは一日の最高気温が三五℃以上の日をいいます。北海道も、こんな言葉を使うほどに暑くなってしまったようです。
この猛暑日は、わりと新しい言葉です。それまでは、一日の最高気温が三〇℃以上の「真夏日」や夜間の最低気温が二五℃以上の「熱帯夜」が、気象庁で使われる暑さを表す用語でした。けれど、一九九〇年以降一日の最高気温が三五℃以上の日が急増しました。この十年では、四十年前と比べると三倍以上ということです。このため、三五℃以上の日に名前が必要となったわけです。「猛暑日」は二〇〇七年の解説用語の改訂にあわせて、作られたそうです。解説のためのものなので、気象庁が発表する各種の予報、注意報、警報、気象情報などに用いる用語には入っていないのでした。
夏の暑さからくる体調不良の夏バテが心配な季節です。水分の過剰摂取や食欲減退による栄養バランスの崩れ、睡眠不足、夏風、冷房病などがあります。低すぎる冷房、糖分の多い冷たい飲み物、運動不足に夜型生活は夏バテ状態を作っている場合もあります。サッカー・ワールドカップの応援中は疲れ知らずですが、終わった後の疲労感、早めにとることをお勧めします。夏は体の活動が低下する季節です。無理せずペースダウンを心がけることも大切です。
しかし、それにしても暑い。冷夏でも暑夏でもないことを祈っています。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」295号(2010年7月5日発行)に掲載された記事です。
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