正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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ラベンダー

     - 鍼灸治療

7月になりますとあちこちのお家の庭にラベンダーの花が咲きはじめます。なだらかな丘に広がるラベンダーの花畑は初夏から夏へかけての北海道観光の人気スポットとなっています。

さてラベンダーといえば富良野。富良野と言えばラベンダーですが日本のラベンダー発祥の地は札幌市の南区南沢と岩内郡発足村なんです。この発祥の地にある東海大学札幌キャンパスがラベンダーの発祥の地にちなんでラベンダーまつりというイベントを毎年行っています。今年は7月12日に開催されます。この記事を書くにあたって南区南沢にある南沢神社へ行き、境内にある「ラベンダー発祥の地」の石碑を見てきました。岩内の方へは足をのばせませんでしたが。

ラベンダーのことを少し調べてみましたら江戸時代末期の1860年、遣米使節団がアメリカから持ち帰ったさまざまなもののなかにラベンダーの種子もあったということです。それから時を経て昭和12年曽田香料株式会社がフランスからラベンダーの種子を輸入し全国何ヶ所かで試験栽培したところ北海道が適していることがわかり南沢と発足村で栽培・蒸留が始まりました。しかし、やがて第2次世界大戦が始まり食糧増産が優先され転作を余儀なくされたということです。戦後は栽培が再開されたものの合成香料の発展によりラベンダーの栽培は減退してゆきました。ところが1976年国鉄のカレンダーに富良野のラベンダーの花畑がとりあげられ、やがてその景観の美しさが全国区になっていったのです。

ラベンダーは眺めても美しいのですがその香りも素敵です。花や茎や葉には鎮静作用のあるリナロール、酢酸リナリルなどが含まれイライラの解消、緊張の緩和、安眠に役立ちます。まだ蕾のうちに茎を長く残し葉を取り除きドライフラワーにしたりそれをさらに細かくしてサシェにしてベッドサイドに置いたりバックの中に入れたりするとよいかもしれません。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」475号(2025年7月5日発行)に掲載された記事です。

著者
工藤由美子
F&E鍼灸院 院長

●鍼灸師
●不妊カウンセラー
●介護予防運動指導員
●ヨガライフ協会認定インストラクター
●アロマテラピーアドバイザー
●メディカルハーブコーデネーター

著者メッセージ
ヨガインストラクターを長く続けさせていただくうちに、身体の故障や不調にマンツーマンでアプローチできる方法を学びたいと思い、鍼灸師の資格を取得しました。体のしくみや病気の勉強をしていくうちに当ヨガ協会の教え「食・心・動」の大切さをあらためて実感しました。四季を感じ、無理をせず、無駄をせず、心たのしくヨガをしていきたいと思います。