じゅんさい
じゅんさいはアジア、アフリカ、北アメリカなど世界中に自生しているのですが、食用としているのは日本と中国だけといわれています。
日本では山形県や秋田県が主要産地ですが水田や池、ハウスなどで栽培されています。
北海道のじゅんさいの産地である大沼については「渡島半島の駒ケ岳の南にある堰止(せきとめ)湖。…付近に小沼・蓴菜(じゅんさい)沼がある」と広辞苑にあります。
水分がほとんどで、ビタミンやミネラルは少ないのですが、独特のぬめりがあります。ぬめりの成分はタンパク質や油の消化吸収を助け、他の食品の三大栄養素の分解をよくするので食べたものに無駄がありません。体力増強に大変役に立ちます。
民間療法では、古くから生汁を腫れ物に、乾燥したものを煎じて解熱、利尿に用いてきました。
不思議な効能があって「本草綱目」にも「熱疽(危険なできもので人癰(よう)の一種)を治し、大小の腸の虚気を補う」と効果をあげています。しかし多食を戒めています。じゅんさいを煎じて、これを飲み続けていると、初期ですと胃がんに効き目があるといわれています。
沼の日や
音ぽたぽたと蓴採り
山田みづえ
西野次朗
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」477号(2025年9月5日発行)に掲載された記事です。
![]() |
著者 |
略歴 |