ヒラメ・カレイ
ヒラメとカレイはどう違うのか。
よく話のタネになりますが、古くから「大きいのがヒラメ・小さいのがカレイ」とか、
腹を下にして頭の先から見ると左右の眼が体の左側に寄り集まっているのがヒラメ、
右側に寄り集まっているのがカレイの仲間と区別されています。
「左ヒラメの右カレイ」といわれていますが、しかし、カレイは種類が多いので、
両方を覚えておくと、まず間違えることはないでしょう。
ただし、北洋にはオヒョウというたたみ一畳ぐらいの大きさになるカレイの仲間もいますし、
ヌマガレイのように左側に眼がついている例外もいます。
味は淡白で脂の量が少ない白身の魚です。
消化がよく、コラーゲンが多いので、肌の健康維持によいといわれていますが、
タンパク質ですから、腸の中で消化吸収されてアミノ酸になったときの働きにも期待したいと思います。
アミノ酸は細胞内のタンパク質の合成、神経伝達物質の生成、
脳内タンパク質の合成に関与する大変重要な成分です。
また、微量元素の亜鉛も多く含まれていますので味覚障害や成長障害などの予防にもなります。
ヒレにはコンドロイチンが多いので、ガンの予防や強壮効果があるとして注目されています。
味がいいのは、なんといっても北海道沿岸など、北のものです。
イシガレイ、マコガレイ、マガレイ、ババガレイ、ムシガレイ、ガンゾウヒラメなどその種類も多く、
それぞれ味に特徴があります。
「寒ブリ、寒ボラ、寒ガレイ」といわれて、寒中の味覚の三役の中に入っていますように、
カレイは11月から3月ごろまでの冬の産卵期が旬で、この時期の子持ちガレイは格別です。
しかし、西日本の太平洋沿岸では、ヒラメは、春から夏に脂肪がのって美味。
エラブタのあたりから尾の付け根まで、丸みを帯びるように張っていて、
触ると全体に身が厚くしまっているのがよい。
但し、切り身は血合肉が鮮やかな赤色のものがよいとされています。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」203号(2002年11月5日発行)に掲載された記事です。
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