正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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減塩は“程々に”(その2)

     - クスリになる食べ物

ミネラルのことを無機質とか、無機類、無機元素などともいいますが、
ミネラルは酸素、炭素、水素、窒素、イオウなどのように化学的な熱量は出しませんが、
私たちの身体の大事な仕組みの要素となって活動します。
つまり人間の発育、成長、生命維持などに欠かすことのできない物質なのです。
分かり易くいいますと、様々な代謝に深く関っていることです。
これは「基礎代謝」や「新陳代謝」といった言葉で
皆さんにもおなじみの体内の化学反応すべてを指し、すべての反応に対して
酵素の働きを助ける〝酵素の活性化剤〟としてなくてはならないものなのです。
活性化剤といいますのは、酵素の近くにいて酵素に強い影響を与え、
酵素の働きを旺盛にさせる物質のことです。
つまり酵素の働き(触媒作用)を高める激励あるいは刺激物質ということになります。

ミネラルは必要の多少によって2群に分けられます。
量を多く必要とするものはカルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウム、イオンで、
微量ですむものにはヨウ素(ヨード)、フッ素、ホウ素、臭素、
リチウム、鉄、バリウム、ルビジウム、コバルト、銅、亜鉛などです。
ミネラルが不足しますと身体の働きがうまくいかなくなって調子が乱れてしまい、
健康を害することに繋がってしまいます。塩分はこの大切なミネラルの補給源の一つなのです。
ですから「塩」をやみくもに減らしてはいけないのです。
ただし、食卓塩と呼ばれている精製塩は高純度の精製物ですから、
「塩化ナトリウム(NaCl)が99%以上」と表示されています。

食塩と天然塩の違いは、塩化ナトリウム以外のミネラルを含んでいるか否かです。
これが体内に取り入れられますと、万病の元といわれる活性酸素が発生するといわれていますので、
お勧めしたいのは「天然塩」です。天然塩は、私たちの身体に必要な様々なミネラルからできています。
天然塩は精製塩と異なり、ミネラルバランスが整っていますので、
身体への負担はほとんどありません。安心してお使いください。

食事


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」411号(2020年3月5日発行)に掲載された記事です。

著者
福士 高光
株式会社ケルプ研究所 代表取締役会長

略歴
F・E・ヨガライフ協会会長。理学博士。F&Eシリーズ開発者。