正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

ヨガライフスクールインサッポロ 機関紙「未来」ウェブ

*

ストレス解消術

前回は、脳の老化を加速させるストレスについてお話しました。このストレスに負けないためには、ストレスそのもののコントロールや心理的サポートも大切です。ですが、やはりストレスを解消する術を身につけることも重要です。

ストレスの反応はもともと身体的な反応で解消していたものです。この反応がストレスの蓄積を防いだのです。けれど、今日では私たちは何かのストレス状況におかれたときに、その解決方法を頭で考えることが求められていることが多いような気がします。残念ながら、それではストレス解消はむずかしいかもしれません。

ストレス解消には三つの方法があります。ひとつは運動、激しい運動などの身体的行動で解消する方法です。二つ目は泣いたり怒鳴ったり、あるいは笑ったりなど、感情を表に出すことです。そして、三つ目はストレスを置き換えて、現実的なはけ口を持つことです。

運動はストレス発散に効果的な方法です。なぜなら、ストレスで起こる心拍数の増加や血圧の上昇は、運動したときに起こる体の反応と同じだからです。体をリラックスした状態に戻すためにはてっとり早い方法です。

感情を表出することは、最もよく使われていることと思います。しかし、不満を直接ぶつけられた相手にとってはいい迷惑。相手を選ばなければなりませんし、そのことで、新たなストレスを生じさせるかもしれません。「ただ聞いてもらいたい」ということをあらかじめ伝えておくことが必要かもしれません。

ストレスをもっと簡単な問題に置き換えることで、解消する方法があります。「置き換え」というのは、たとえば、ひいきの野球チームが勝っても負けても、本当のところは自分の人生には大きな影響はないでしょう。だからこそ、試合経過に一喜一憂できるのです。自分が抱える本当のストレスを試合に置き換えて夢中になるのです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」233号(2005年5月6日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
群馬パース大学保健科学部
北海道大学名誉教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。