やっぱりタバコは命を縮める
イギリスの女性、約120万人を対象とした8年にわたる追跡調査の結果です。50代から70代女性の喫煙者の死亡原因の3分の2は喫煙に影響するものでした。
死亡の上位30位までの死因のうち、23の死因が、タバコを吸わない人よりも喫煙者で有意に高頻度でした。喫煙者がタバコを吸わない人より増えた分は、主に肺がんや慢性肺疾患など。タバコの影響といえる病気です。
また、3年後の調査時に、タバコをやめていなかった女性の死亡率は、吸わない人に比べて約3倍高い結果でした。最初の調査時に1日のタバコの本数が、10本未満の女性であっても、10年後の死亡率はタバコを吸わない人の約2倍だったそうです。
この結果からは、少ないタバコの本数でも、やっぱり健康にはよろしくないことがわかります。けれど、1度でもタバコが習慣になった方はあきらめるしかないのか、というわけでもないようです。
25~34歳と35~44歳でタバコを吸うことをやめた人の肺がん死の比率は1・84と3・34でした。つまり、禁煙期間の長い元喫煙者では、吸わない人よりは増えてはいますが、継続してタバコを吸っている人よりは死亡率がぐんと少ないことがわかります。喫煙習慣のある人が、タバコをやめても変わらないという説もありますが、それは誤りです。
40歳までタバコを続けると、その後禁煙しても有害性は残ります。禁煙しない場合の有害性は10倍以上になるようです。40歳前に禁煙することができたなら、タバコを続けた場合の死亡率の増加分の90%以上を回避することができ、30歳以前の禁煙では増えた分の94%が消えると考えられています。長生きすることだけが良いこととは思いませんが、ガンの痛みは辛いです。できるだけ、早く禁煙することをお勧めします。ですが、嗜好としての習慣をやめるのは本当に難しい。タバコをやめるぐらいなら、死んだ方がましなんていう方もいらっしゃいます。真剣に考えているのなら、禁煙外来がおすすめです。
この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」326号(2013年2月5日発行)に掲載された記事です。
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