正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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睡眠と健康

電車の中では、夜と限らず朝の電車の中でも前後不覚に寝ている人を見かけます。忙しい現代社会では、睡眠時間は食事の時間と同様に削られてしまうことが多いようです。
そこでまず、自分の睡眠状態を知ることが大切です。睡眠時間に加え、寝つきや目覚めはどうか、夢を見たか、日中の具合はどうかということも合わせてです。
睡眠は人間の生命活動を維持していくために欠かせないものです。睡眠によって脳や興奮した神経を含めた身体機能全体を休ませることができます。
睡眠中は安静時より25%もエネルギー代謝が少ないものです。つまり睡眠は心身の疲労を回復させると共に、エネルギー節約にもなるわけです。

睡眠中と日中の活動状態では、体内の自律神経の働きやホルモン分泌などが変化しています。この変化を司るのが体内時計です。
体内時計の活動・休息リズムは25時間サイクルで動いています。
人間がこの25時間を24時間に調整しているのは、「光」と「他人と関わる社会生活」が大きく影響しています。光を浴びて、他者と接触を持つことは睡眠にも影響を与えているのです。
また、体温や血圧、ホルモン分泌、細胞分裂もこのリズムにコントロールされています。ですから規則正しい生活が求められてくるのです。
睡眠時間の長さではなく、リズムにそって行われなければ本来の意味はなく健康的とは言えなくなるのです。
睡眠の型には、夜型、朝型、混合型があります。これらは体質的なものというより、生活習慣や社会との関わりに影響されています。疲労回復のためには朝方にする方がよろしいようです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」186号(2001年6月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
北海道大学 大学院保健科学研究院 生活機能学分野 教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。