正しい食と適宜の運動、そして明るい心こそが真の健康を築きあげます。ここでは、機関紙「未来」に掲載されたコラムを発信してまいります。

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睡眠に影響するもの

試験の前やレポートなどしめ切り前日は徹夜をすることが多いかもしれません。
かくいう私もよくあること。しかし、効果はあるのでしょうか。
簡単な丸暗記の科目は一晩の徹夜でも記憶に留めておけます。もちろん、すぐに忘れてしまいます。
記憶は眠ることによって固定化し、長期の記憶として残ります。
つまり一夜漬けといわれるように、短期の記憶には有効ですが、長期的な記憶は難しいのです。
また、複雑な論理的思考や応用力が求められる問題には徹夜は有効ではありません。
睡眠不足の場合には、創造性や柔軟性を持った思考力が低下するためです。
そのため、徹夜で書いたレポートは一見良く書けているようでも、
良く読むと論旨や構成に矛盾があり、だらだらの単調なものであることが多いです。

さらに、徹夜をした日は、目がさえて、ハイな気分となり活動的であるように見えますが、
意識のレベルが低下して非常に強い眠気が襲い、判断力、集中力が働かず、
作業効率が悪くなり事故などを起こす危険があります。
眠らないと1日のリズムが狂い、生活力が衰え、中枢神経の働きにまで悪影響を及ぼします。
徹夜のあとに待っているものは、倦怠感と疲労感です。
いらいらし、落ちつきがなくなる姿。目の下にくまができ、眼球結膜の充血。
乾燥によりお肌はぼろぼろ、食欲不振がおこり体調がすぐれなくなるわけです。
このようなときには短時間でも休息や睡眠をとって、疲労の回復を図るべきです。


この記事はヨガライフスクールインサッポロ機関紙 「未来」187号(2001年7月5日発行)に掲載された記事です。

著者
村田 和香
北海道大学 大学院保健科学研究院 生活機能学分野 教授
保健学博士

略歴
札幌市内の老人病院に作業療法士として勤務。その時に、病気や障害を抱えた高齢者の強さと逞しさを実感。以後、人生のまとめの時である老年期を研究対象とし、作業療法の臨床実践、教育・研究のテーマとしている。